1-3.ヒトのお産

第1章 ヒトのお産:3.ヒトのお産

 私たちヒトの先祖である「クロマニヨン人」や「ネアンエデルタール人」も、このサルのように、独りで座ってお産をしていたのではないかと考えられます。

 地球が、約50億年前にできたとき、最初に海ができました。海の中に住む生き物が次々に進化して、ついには、地上に住むようになりました。

 その中で、もっとも進化した生物が、脊椎動物門哺乳綱霊長目ヒト科に分類される人間で学問的にはヒトと呼ばれます。辞典によれば、「脊椎動物門哺乳綱は、一般的に哺乳動物といいますが、哺乳動物は、血液が暖かく、肺によって呼吸します。基本的には胎生で、雌は、皮膚線の変化した乳腺から乳を分泌し仔を哺育します。皮膚には毛またはその喧嘩物があり、大脳は発達し複雑な行動をとる」とあります。

 ですから、ヒトのお産も基本的には哺乳動物と同じと考えてよいのです。しかし、ヒトは、

①サルのような格好で座るお産はいたしません。

②通常1回のお産で産むのは一人です。

③お産は夜中だけとは限りません。

④産まれるとお母さんは抱っこしますが、短時間で、子供は自分のお母さんにさばっておくことはできません。

⑤生まれてすぐに歩けません。

⑥お母さんが赤ちゃんをなめることはありません。

など、他の動物とは違ったお産をします。またお産そのものも、サルのような座り方ですることは、実はそれほどたやすいことではないのです。

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